働く人が楽しむための農業経営を考える|「野菜も人も畑で育つ」を読んで

サク
サク

こんにちは!農起業に向けて勉強中のサクです!

数々の農家さんの本を読んできた中でも群を抜いて、内容に温かみを感じ、きついの先にある農業の可能性を感じることができました。

そんな「野菜も人も畑で育つ」について、僕なりの気づきと考察をまとめていきます。

気づきと考察

楽しそうに働いている農家が勝てる時代

本書を開くと、のらくら農場(著者が経営している農場)のカラーの農作業風景の写真が十数ページにわたって載せられています。

色とりどりの新鮮な野菜と楽しそうに写真に写っている従業員。

この数ページを見ただけで「ああ、一度ここで働いてみたいな」と思わされました。

一般的に現在の農業業界は働く人の不足でかつ、作物の供給過多でもあります。

そんな中で、楽しそうな農場で働きたいし、楽しそうでいきいきしている農場で作られた野菜の方が買いたいのではないでしょうか?

サク
サク

いずれ自分の農場でも写真を撮る業務も取り入れたいです。

農起業に向けて未知の部分は、買い手探しと送り方

現在、農起業に向けて勉強中の僕ですが、農業について以上に、農業経営について勉強しなければいけないことがたくさんあります。

2024年問題もそうですが、何で送るのかという問題が発生します。

梱包資材もお金がかかるし、送料もかかる。

そこらへんをどうするかも考えていかなければなりませんね。

農業の難しさはオーナーになってみて初めて実感するのかもしれない

本書の中でこのような文章がありました。

他人の分を作るから難しくなるんですよ。自分の分だけ作っていれば良いんですよ。

本書より引用

自給自足的農業を夢見ている僕ですが、自分のための食べ物を作って、余った作物でお裾分けのようにしてお金を得る、というのは現実的に難しいのかもしれません。

農作物を売ってお金を得るだけではなくて、それ以外のサービスで収益を得る方向で考えていこうと思います。

理想は自給自足的な生活をしつつ、余ったものをお裾分けとして、利益ゼロの値段で提供。

農場内の入場料やその他のサービスで、農場の維持費を稼ぐ。

たぶん否定してくる。けど、それでいい。

循環農業として牛と豚と鶏と羊と鴨を飼う。

観光農業で楽しめる農場を作る。

園芸療法の一環として、畑で農作業ができるサービスを行う。

有機栽培で生物多様性を最大限に活用した農業をする。

これらは簡単ではないけれども、全て僕がやりたいことです。

難しいことはやらないことの理由にはならないし、誰もやらないからこそ、ブルーオーシャンで勝負することができます。

貯蔵野菜とその保存

のらくら農場では多くの貯蔵野菜を作っていて、冬には地下で保存しているらしいです。

貯蔵方法やどの品目がどのくらい貯蔵可能なのかも調べる必要がありそうです。

どれくらいの経験を積めば独立できるのかわからない

農業には経験が必要だ、と良く言われる。そのとおりだと思う。しかし、「ここだけは経験が必要」という、経験でしか埋められない領域の特定くらいしてあげないと、若い人の上達に時間がかかりすぎてしまう。

本文より引用

僕も現在、お金を稼ぎつつ、農家として最低限の技術を学ぶためにアルバイトで勉強しています。

でもこの最低限の経験値がどれくらいなのかがわからない。

大怪我や事故の可能性のある大型機械の取り扱いや動物の命に関わる作業の経験が最低限なのかなとも思っています。

レタス農家でのアルバイト4ヶ月目。飽きがきた。

農業最高!毎日楽しい!と思っていた僕ですが、4ヶ月目にして飽きてきてしまいました。

同じことを淡々とこなせる人と、同じことを繰り返すことが苦痛になってしまう人がいると思います。

僕は後者です。

農作業は単純化して、マニュアル化することで、効率的に業務が進み、利益も向上していきます。

しかし、その一方で単純化をすることで「学び」の要素が少なくなる分、「つまらなさ」が出てきてしまいます。

働きがいを求める人が多い時代で、稼げる農業という視点だけではなく、成長し続けられる農業ができる環境づくりが自分にとっても、従業員さんにとっても大切なのかもしれません。

僕が目指すキーワード:完成しない、変わり続ける農場

サク
サク

変わらない農場を維持するのは難しいけれど、変化し続ける農場の維持ならできそう。持続可能な変わり続ける農場。

最後に

農作物の流通を超え、農業が医療や栄養学の分野ともチームを作っていけないか。

本書より引用

まだまだ認知度は低いですが、日本にも園芸療法という、医療や福祉の現場に農業が取り入れられつつあります。

さらに未病対策も取り上げられている現在、健康にいい食材を求める人も多くなってきています。

これらのことからも、農業がただの一次産業ではなく、もっと深いところで人々に良い影響を与えられるような仕事になる可能性があると思います。

非農業経験者が就農することも珍しくなくなってきている現状で、さまざまな分野の人たちが参入することで良い化学反応が起きれば、希望はまだまだあると思います。

そんな良い化学反応を実現できているのらくら農場の農業経営を垣間見れた本書でした。